脱落

俺はエリートなはずだった。
俺の脳の回転は他のどんなやつにも負けない自信があった。
一瞬の発想で勝負してきた。
お笑いでもなんでも。
インスピレーションももっている。
俺はエリートだ。
他の人が考えられないことだって考えられる。
企画を考えた時、俺はスゴイと自分でも思ってた。

ネタが受けた時も俺は自分には才能があるって信じてた。


だがそれでも通用しない世界があったのか。


















別に伏せ字はしなくてもいいけどバンダ○の最終に落ちた。














どんな不景気でも株が上昇する一流企業。
ダレでも憧れる世界。
ガンダムを開発する企業。
どんなやつにも自慢できる玩具の世界の最高峰。
最終なんて幻の世界という。


俺はホントウに入りたかった。
だから志望した。



2千人くらいの中から1ケタになるくらい第一で落とされる。
そして俺はその中に入り、埼玉人は俺一人だった。
ヨコを見れば名古屋、愛知、大阪、仙台。


そして最終の案内が来てその中からさらに2人しか通過できなかった。
もちろん俺は通過した。


普通は素人が企画してもって行っても門前払いな世界。
ナニをシロウトが。と言われる世界。

それを俺は良く出来ている、新しいと褒められたくらいであった。

2人しか通過できなかったグループが4つ合体し、ここから最終選考。


だが数日前の日記のとうり危ないヨカンがしていたのは当たったのだ。



たまたまここまで通ったと思っているヤツがいるかもしれない。
たまたま面接官に気に入られただけって言いたいヤツもいるかもしれない。


たまたま?バカ言うんじゃない。


俺はそんなこと思っていない。
100%俺の実力だった。
ここまでいけるヤツなんて日本に何人いると思っている?
負けは負けっていうが、今はソレは違う。たまたまなんて言ったら全てが奇跡でこの世がなっているのか?

俺には才能があるんだ。
TBSの番組でもオーディションに最終まで残ったんだ。
ディレクターにも俺のネタは褒められた。

こんな脳の回転がすごいやつなんているのかよ?

俺だぞ。

それなのに。



情けない。
情けない。
情けない。


情けない。
情けない。
情けない。
情けない。
情けない。



俺は自分の大学が有名じゃないから人間性で勝負した。
大学名なんて見られないで俺自信の才能が認められ最後まで勝ち抜いたんだ。
そこらの平凡のやつらとは違う脳みそでな。

自分の脳みそに酔いしれないくらいの時もあったんだ。
俺は笑いや企画、発想に関しては天才だ。
絶対そうだ。
間違いないんだ!




・・・・・でも合格者が3人とかの世界。
しかも最終では笑いは取れなかった。
俺のフィールドにもっていけなかった。



















そう。俺はもう違う。



負け犬。



あんなに頑張って企画書を作って、毎回毎回、神奈川まで面接。

眠れない夜も沢山あった。

トランプタワーを積み上げて積み上げてラスト一枚で突風にあおられ、また最初から作り直し。
しかも前回よりもコンディションが悪い状態でもう1度。


これで振り出しに戻った。

完全に振り出しだ。


どうしようもない。


生きる気力を失った。




何もしたくなくなる。



結果がきてたのは11日だった。
電話で連絡だから電話を待っていたのに、直接自分のマイページを見たら、不合格。


向こうも気を使って電話じゃなくこっそりと連絡をよこしたのか。

おかしいと思ったんだよな。
11日に合格の連絡着てるやつもいたらしいから、それぞれの順番かと思った。
不合格者は放置か。


一流がやりそうなことだよな。



まあ今日知ったからには何か次の策を練らないと。

家族になんていおうか。


スゲースゲー言ってた家族。



でも現実は甘くなった。

早く職を探して安心させてあげたい。



プライドが高いのも問題があるが。
そこらの3流企業なら楽勝で入れるのだろう。
でも俺はそこらの人とは違う世界を目指したいから、限界を目指したいから一流しか選ばない。


くそ。

どうしようか。


考える時間が欲しい。


俺はどうしたらいいんだ。




泣きそうだ。
力が抜けて風邪もひきそうだ。

ああ。






どうしたら・・・・・・・・・・・・・・・




いいんだ・・・・